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どうでもいい

全国選抜ジュニアの会場、千葉県柏市の吉田記念テニス研修センター TTC の玄関には前回の山梨大会でクラブのジュニアが獲得したキッズテニスカップの琉球ガラスメダルが飾ってありました。大変光栄です。ありがとうございました。

そして決勝戦ではジュニアによるボールパーソンも。
誰かも言っていましたが、へたな大学生よりも、というかどこの誰よりも素晴らしく「球拾い」という脇役な主役を演じ、ほんとうに素晴らしかったです。

市立柏高等学校吹奏楽部の演奏は素人の僕が評価できるものではありませんが、五月の爽やかな風に乗って感動的。
この大会は最初から最後まで強い主旨を感じます。

キッズテニスカップに日本のお手本があるとすればこの大会であり、比べることはできませんが、少しでも選手や観客に喜んでもらえるように頑張りたいですね。

さて選手育成の為のシンポジウムがあるのもこの大会ならではですが、今回も溢れんばかりの方々でセミナールームは盛り上がり。300名くらいいたんじゃあないでしょうか。
パネラーとして参加したこともあるので、僕も興味津々で受講しましたが、今年は司会の安見さんの面白い趣向、「結論を出さない」という面白い形式で、見事に当たり、楽しい指導者の自由な話しを聞くことができました。

人間というのは立場や生き方というのがそれぞれあり、自然に自分の意見というのは誰もが納得するようにアレンジして同調を誘おうとするものですが、今回選手代表として参加した松井君の話しが最高でしたね。

彼はジュニアの頃から面白いやつで、自分の意見や行動をしっかり実施できる日本では珍しい男。
その彼、本当に本質を突いた一言を言ってくれました。誰もが分かっているようで分かっていないその本質。

「もしもプロになろうというのなら、この大会なんてどうでもいい。」

その通り。彼もその昔、「球拾い」としてしか参加できなかったこの大会。優勝して世間から注目された選手が消えさり、彼がプロとして残った。

日本テニス協会のプログラムに乗り、日本の大会や学校でトップになりたいのならこの大会は重要。しかし、世界を目指すのであれば「どうでもいい」大会。

そしてそのどうでもいい大会は皆の目標としてとても重要であり、しかしもしも出場できなくとも、さっさと負けてしまっても、なにもくじける必要は無い大会ということです。

皆さんはこの素晴らしい大会の存在に感謝をするべきであり、そして結果を気にしすぎてはならないと思いますよ。

伊達さん、松岡修造君、杉山愛さん、などなど、12、14歳以下の時にどんな成績だったか調べてみれば分かることですね。

素晴らしく… そしてどうでもいい大会。
この本当の意味が分かる保護者、コーチの元から良い選手が出てくるでしょう。



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